この記事で取り上げた話題について、以下の記事に最新の状況をまとめています。
災害時の安否情報はどこに登録すれば良い?
2015年8月30日(日)~9月5日(土)は「防災週間」です。日曜日から各地で関連行事が行われているようですね。さて、スマートフォンを利用した災害対策といえば、緊急速報(エリアメール・緊急速報メール)と安否情報の登録(災害用伝言板)が気になるところかと思います。1
大手携帯電話会社を利用していると、地震などの災害情報をいち早くスマートフォンに通知するエリアメール・緊急速報メールを送ってくれますし、被災時の自分の状況を登録、公開するための災害伝言板を用意しています。では、IIJmioのようなMVNOの利用者は、これらのサービスを利用することができるのでしょうか?
緊急速報 | 安否情報 | |
---|---|---|
docomo | 緊急速報「エリアメール」 | 災害用伝言板 |
au | 緊急速報メール | 災害用伝言板サービス |
SoftBank | 緊急速報メール | 災害用伝言板 |
緊急速報(緊急地震速報)については、以前このblogでも紹介したとおり「MVNO利用者でも受信可能。ただし、警報音が鳴るかどうかはスマートフォンの機種による」という状況です。今回はもう一つの「災害用伝言板」について取り上げたいと思います。
緊急地震速報についての記事をITmedia mobileに寄稿いたしました。合わせてご覧ください。
- MVNOの深いい話: 防災週間に「格安SIM」と「緊急地震速報」の関係を知ろう (ITmedia)
安否情報の登録はweb171かGoogleパーソンファインダー、検索はJ-anpiがおすすめ
先に挙げた携帯電話各社の災害用伝言板は、原則、各社の利用者向けに提供されています。MVNOの利用者がこれらの伝言板を利用できるかどうかは保証されていません。
そこでMVNOの利用者にお勧めするのは、NTT東西が提供する災害用伝言板(web171)です。web171は、電話番号を使って安否情報を登録・検索しますが、この際に利用する電話番号に制限はありません。2
さらに、web171のシステムは、docomo・au・SoftBankの各システムとデータを交換しており、これら4つの伝言板に登録された情報は、どこで登録しても、どこからでも検索ができます。MVNO利用者の情報も、他の携帯電話・固定電話と同じように扱われているのです。
もう一つのおすすめは、Googleが提供するGoogleパーソンファインダーです。先程のweb171は電話番号を使って安否情報を登録しましたが、Googleパーソンファインダーでは氏名を使って安否情報を登録することができます。普段LINEやメールで連絡を取ることが多く、電話番号をあまり意識していない場合は氏名で登録可能なこちらの方が便利かもしれません。
そして、これらの安否情報を検索する際におすすめなのがNTTレゾナントが提供するJ-anpiです。J-anpiは安否情報の検索専用サービスで、先程紹介した携帯電話会社の災害伝言板・web171や、Googleパーソンファインダーの情報に加え、企業や自治体の提供する情報も検索することができます。3
これらのサービスは、いずれも実績のある事業者が提供しているため、災害時でも安定したサービスの提供が期待できます。いざというときのために、スマホのブックマークに登録しておいてはいかがでしょうか。また、災害発生時事に自分の情報を検索してもらうために、親類やご友人にもご紹介頂くと良いと思います。
- 災害用伝言板(web171) (NTT東西)
- Googleパーソンファインダー (Google)
- J-anpi (NTTレゾナント)
- 携帯基地局やMNOとMVNOの相互接続など、「スマートフォン・MVNO自体の災害対策」も気になるところですが、そちらはまたの機会に。 [↩]
- 参考: 加入電話・ISDN・ひかり電話・携帯電話(090、080)・PHS(070)・IP電話(050)を含め全ての電話番号で登録が可能です。 [↩]
- 参考: J-anpiに協力頂いている方々 [↩]