5/22 追記
L-02CでIPv6をご利用の方へ
本文中にもあるとおり、L-02Cでは機器の仕様上IPv6のDNSサーバ情報を自動的に取得することができません。(L-03Dでは自動的に取得することができます)
L-02CでIPv6のDNSサーバを手動で設定する方法をこの記事の末尾に追記しましたので、ご覧下さい。
5/22からIPv6提供します
先日「IIJmio高速モバイル/DでIPv6対応」という発表をおこないました。Twitterでも呟いたりしたのですが、がががっとRTしていただき、ご注目&ご期待頂いているんだなと言うのを感じています。
World IPv6 Launch(2012.06.06~)の足音も聞こえてきていますので、間に合って良かった、かな?
さて、プレスリリースにも書いているのですが、高速モバイル/DでIPv6を使うための環境は5/22以降順次発表する予定でした。もちろん、サービス開発側ではどういう環境で利用できるかは把握しているのですが、お客様に「これで動きます」とお伝えする前にはサポート担当者が改めて実機でねっちりと検証しますので、そのために少々お時間を頂く予定でした。
が、予想外に皆さんにご注目頂けているようですので、まだ実機での確認が済んでいないのですが、仕様上これは使えるはずという環境を先行してご紹介いたします。あくまで仕様上で判断していますので、このあと実機で確認してみて「やっぱ使えないっす」となるかもしれませんが、お許し下さい。
IPv6が利用可能な条件
プレスリリースでも触れていますが、「LTEに対応した」が重要です。3Gのみの機種ではIPv6を利用できません。ただし、LTEに対応した端末であれば、非LTEエリア(3Gエリア)でもIPv6が使えます。紛らわしいのでご注意下さい。
具体的に整理してみましょう。
データ通信端末 | モバイルルータ | スマートフォン・タブレット | |
---|---|---|---|
条件 | 通信モジュールがLTEに対応していること 認証方式(PDN Type)としてIPv6もしくはIPv4/IPv6が指定できる事 |
||
OS、ドライバがIPv6に対応していること | Neighbor Discovery Proxyを実装し、IPv6をブリッジできること | Android4.0(たぶん) | |
対応機種 |
docomo L-02C docomo L-03D docomo F-06C |
なし | なし |
……大変恐縮ですが、2012年5月初頭で「使えそう」な端末はこれだけしかありません。
Android端末は、2.x/3.0でもPDN Type(APNプロトコル)が設定できればIPv6に対応できそうなのですが、OS標準では設定画面で変更することができません。今年の夏モデルでは、LTEが乗ったAndroid4.0端末が出てくると思われますので、たぶんその辺は使えるんじゃないかと期待しています。
ちなみに、iPad 3rd generation(新しいiPad)のSIMフリー版はLTE対応の通信モジュールが搭載されている1のですが、iOS5.1.1で確認したところPDN Type=IPv4IPv6を指定することができなかったため、IPv6は使えません。
モバイルルータも今のところ対応機種がありません。IIJmioで販売しているNI-760Sも対応予定はありません。
このあたりの技術的な背景については、IIJの公式ホームページ内最新の技術動向コーナーで紹介する予定で、現在担当者が記事を書いています。掲載されましたらこのblogやTwitterで紹介しますので、少々お待ち下さい。
5/22 追記
LTEによるIPv6接続(最新の技術動向)に掲載されました。
繋いでみる
気を取り直して!手元にあった対応端末で接続してみました。(皆さんにご利用頂いている環境ではまだIPv6を有効にしていませんので、テスト環境に繋いでいます)なお、いずれもOSはWindows Vista SP2を使用しています。もちろんWindows7でも大丈夫な筈です。なお、詳しい設定方法は後日IIJmioホームページに掲載される予定なので、そちらも参照して下さい。
L-02Cの場合
特に気にすることなく「L-02C接続ソフト」で「接続方式」を「IPv6」または「IPv4IPv6」に変更するとIPv6が利用できます。ふつうはIPv4もIPv6もどちらも使える(デュアルスタック)「IPv4IPv6」に設定しておけばいいのですが、IPv6に設定するとv6 onlyにする事も可能です。
一つ注意しておきたいのは、L-02Cでは機器の仕様上、IPv6のDNSサーバを自動的に取得することができない点です。右の画面は「IPv4IPv6」で接続した際のipconfigの結果ですが、「DNSサーバー」の項目にIPv4しか出てきていないところに注目して下さい。なので、v6 only環境にする場合は、手動でIPv6のDNSサーバを指定してやる必要があります。
L-03Dの場合
L-03Dもあまり気にすることはありません。この端末は、OSからはネットワークインターフェースとして見えるため、接続方式を変更する時は注意が必要です。L-03D Connection Managerでは接続方式を変更することができません。もし、これを変更したい場合は、回線を接続状態にしたままで、ネットワークインターフェースのプロパティから設定を変更し、回線を接続し直す必要があります。おそらくほとんどの環境では最初から「IPv4IPv6」になっていると思いますので、v6を使いたいだけなら問題ありませんが、v6 onlyを試したい方はご注意下さい。
なお、L-03DではIPv6のDNSサーバもきちんと取得されますので、v6 only環境でもDNSサーバを手動で設定する必要はありません。
ということで。一日でも早くモバイルでIPv6を試してみたい方は、この記事を参考に今のうちに端末を調達して下さいね!
本日の関連コンテンツ
- IIJmio高速モバイル/D
- MVNOによるLTE接続 (最新の技術動向)
- LTEによるIPv6接続(最新の技術動向)
- IIJサービス IPv6対応計画
- ややこしいですが、LTE通信モジュールが乗っているだけで国内のLTE網に接続できるわけではありません。 [↩]